認定補聴器技能者のブログ『補聴器通信』 補聴器の形色々③ 東武百貨店5階補聴器さろん

2024.3.25 池袋東武店, 補聴器通信, 補聴器, コラム

東武百貨店池袋店5階10番地 補聴器さろんの豊川です。いつも当店をご愛顧いただき、ありがとうございます。
今回は耳穴型補聴器についてご紹介させていただきます。
耳穴型補聴器(前編)
耳穴型補聴器にはオーダーメイドで作製するタイプと既製のタイプが存在しますが、今回はオーダーメイドタイプの紹介をさせていただきます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
オーダーメイド耳穴型補聴器
メーカーによって呼び方が多少異なりますが、概ね以下の3つの大きさが存在します。
使用者の聴力に合わせた器種の選定が必要で、小さいタイプは出力が弱く、軽度から中等度の方用。
大きくなればなるほど、出力が強く中等度から高度の方用となります。
CIC(complete in canal コンプリート イン カナル)
耳穴の中に本体部分がほぼ入ってしまう、最小サイズの補聴器です。
より小さな物をIIC(invisible in canal インビジブル イン カナル)と呼んだりもします。


メリット
・外から装用しているのがほとんど見えない、目立たない
・耳介の自然な集音効果を利用できる
デメリット
・電池タイプは電池も極小となるため、連続使用時間が短い
・現状、充電タイプが無い(既製のものでは有り)
・出力が弱い為、一定の難聴度を超える方は使用できない
・自身でのボリュームコントロール機能が一部制限、Bluetooth接続等外部機器との接続ができない
・耳穴をしっかりと塞ぐため、自分の喋った声や咬んだ時の咀嚼音が大きく響く
ITC(in the canal イン ザ カナル)
一般的な耳穴型サイズです。正面に正対している状態ではほぼ補聴器は見えませんが、横から見たときには本体が見える程度の大きさになります。


メリット
・軽度~高度まで幅広い聴力に対応が可能、使用者の聴力変化に対応しやすい
・本体にボリュームコントロール等の機能を追加可能、ご自身での調整が可能
・Bluetooth接続等外部機器との接続が可能
・電池、充電タイプが選べる(メーカーによっては選べないケースも有り)
デメリット
・CICに比べて目立つ
・耳穴をしっかり塞ぐため、 自分の喋った声や咬んだ時の咀嚼音が大きく響く
ITE(in the ear イン ザ イヤー)
ITCのより大きなサイズになります。高度から重度の難聴の方向けにより出力をUP。
出力増加に伴う外部の音漏れ(ハウリング)を防止するために、耳介全体を覆うような最大のサイズです。


メリット
・中等度~重度までの難聴度の高い方にもご使用可能(制限は有り)
・メーカーによっては電池も大きくすることができ、使用時間が長くなる
デメリット
・最大サイズのため目立つ、正面からでも見えてしまう方も有り
・耳穴をしっかり塞ぐため、 自分の喋った声や咬んだ時の咀嚼音が大きく響く
今回は耳穴型補聴器の前編として、大きさによる3つのタイプについてご紹介しました。
次回の後編では、充電式の耳穴型補聴器をご紹介いたします。