認定補聴器技能者のブログ『補聴器通信』 補聴器は電池式or充電式① 東武百貨店5階 補聴器さろん
2024.5.7 池袋東武店, 補聴器通信, 補聴器, コラム
東武百貨店池袋店5階10番地 補聴器さろんの豊川です。いつも当店をご愛顧いただき、ありがとうございます。
こちらのコラム『補聴器通信』では、イベント情報とは別に、聞こえや補聴器のお役立ち情報を配信いたします。
不定期ですが是非お読みください。
補聴器は電池式or充電式
補聴器の動力源には現在、電池式と充電式の2種類があります。
当初は電池式のみでしたが、様々な試行錯誤を経ては2016年頃より動作の安定したものが発売され、現在では充電式補聴器の数が格段に増えております。
電池式は古いからあまり良くないのか?充電式の方が新しいから良いのか?とお話を伺うことが増えましたので、今回はそれぞれの特徴についてお話しさせていただきます。
電池式
補聴器の電池は空気電池というボタン型の電池を使用します。
これは補聴器のみに使用する電池になっています。
*よく似た通常のボタン電池(LR41(アルカリ電池))と間違って購入される方がいらっしゃるので注意が必要です。商品パッケージのどこかに必ず「空気電池」と記載があるものをご使用ください。
大きさは補聴器のサイズによって4種類あり、それぞれの品番と電池上部に貼ってあるシールの色で区別されています。
空気電池は軽くて小型の割に容量が多いのが特徴です。同じサイズの水銀電池に比べ2倍近くの容量を有しますが、実際に補聴器に使用した際の交換目安は7~10日間が目安です。(10Aは更に短く、675はもう少し長めです)補聴器の使用環境や設定している調整状態、出力に左右はされますが、一般的な家庭用の乾電池等と比較すると非常に短い印象を持たれると思います。
その他、メリット、デメリットは以下の通りです。
メリット
・いつでも、どこでも電池交換可能
最大サイズの675電池でも直径が11.6mmと1円玉よりも小さいサイズなので、予備の電池を携帯しやすいです。
・停電等の緊急事態でも対応可能
電気を必要としないので、緊急の事態にも対応可能です。(予備の電池は必要)
・充電器の持ち運び不要
旅行等に専用の充電器を持っていく必要がありません。
デメリット
・毎日電池の取り外しが必要
補聴器内部に電池を入れたままだと、使用していなくても補聴器に電気が供給されるため、電池の減りが早くなります。
その為、使用しないときは補聴器から電池を外し、使用する際にまた電池を入れるという作業が必要となります。
先程のメリットとは逆で最大のもので直径11.6mm、最小のもので5.8mmの電池を裏表(+、-)を確認して出し入れするのは負担になってしまう方もいらっしゃいます。
・電池の定期的な購入が必要
電池の使用推奨期限が設定されているので、それを越えたものの使用はお勧めいたしません。
また、一度に大量の購入も結果的に使用推奨期限間際になってしまう可能性が高い為、お勧めしません。定期的に一定の量(3ヶ月分くらい)を購入されることをお勧めします。
・故障のリスク増の恐れ
電池を出し入れする際に補聴器の電池BOXを開け、手で電池を触る必要があります。
開けた電池BOXからゴミや埃の侵入、ご自身の手から脂や水分が電池につくことで補聴器の故障リスクが高まる恐れがあります。
まとめ
電池式補聴器の最大のデメリットはやはり寿命の短さと毎日の出し入れかと思います。
この点を忌避される方が多いですが、長年電池式を愛用されている方や出張・旅行等が多い方など、電池式を選択される方も一定数いらっしゃいます。
実際にご自身で見て、触って、やってみないと判断できない部分かと思いますので、是非店頭でお試しください。
次回は補聴器の充電式についてお話しさせていただきます。