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  • 認定補聴器技能者のブログ『補聴器通信』 補聴器の価格について③ 東武百貨店5階補聴器さろん

認定補聴器技能者のブログ『補聴器通信』 補聴器の価格について③ 東武百貨店5階補聴器さろん

2024.2.26  池袋東武店, 補聴器通信, 補聴器, コラム

補聴器の価格③

これまで2回にわたり、「補聴器」と「集音器」。「店頭販売補聴器」と「通信販売補聴器」の差についてご紹介させていただきました。

今回は店頭販売補聴器の価格についてご紹介させていただきます。

(今シリーズ1回目の記事はこちら https://mirare.co.jp/archives/19869

(今シリーズ2回目の記事はこちら https://mirare.co.jp/archives/19943

今回は店頭販売補聴器の価格についてご紹介させていただきます。

補聴器を使用するには「使用者の聴力、慣れ具合、聞こえの具合等を勘案し、音量・音質の調整が重要である」とお話してきました。10万円以上の補聴器だとそれが行えるともお話ししています。

店頭で補聴器のカタログを見ていただくと、様々な価格帯のものがあります。

裾は10万円台前半から一番高価なものは60万円を超えて、両耳購入すると100万円を超えてくるものまであります。

この価格の差は何でしょうか?

以下に価格差の元になる機能についてご紹介します。

①補聴器のチャンネル数

補聴器は使用者の聴力(低域~高域までの各周波数がどの程度のボリュームで聞こえるか)を考慮して調整を行います。

低域~高域までの各周波数をピンポイントでUP、DOWNできる補聴器が性能としては優れているということになります。

補聴器に入ってくる音、補聴器から出す音をどれだけ細かく調整できるかは補聴器のチャンネル数に依存します。

補聴器のチャンネル数はメーカーごとに表記の仕方が違うので、チャンネル数だけでメーカー間の比較はできませんが、同じメーカーであればチャンネル数の多い補聴器=高性能=価格が高いということになります。

      

高性能補聴器(20ch) 低い音~高い音を20個に分割して調整

一般補聴器(8ch) 低い音~高い音を8個に分割して調整

20チャンネルの補聴器は、低域~高域までを20分割して調整可能なのに対して、8チャンネルの補聴器は8分割になります。

ここに表示されているのは、あくまで補聴器が出す音になるので、実際には補聴器に入力される音、会話音なのか雑音なのかを判断する機能もチャンネル数に依存します。

以下のような形で例えることができると思います。

補聴器の中に音を仕分けする仕事をする人が中にいるとします。

(仕事をする人=チャンネル)

仕事をする人が多ければ多いほど、分業ができ、それぞれの仕事がより正確に行えます。

(仕事をする人が多い=チャンネル数が多い=高性能)

仕事をする人が多ければ多いほど、給料を払わなくてはいけないので、その分コストがかかります。

(仕事をする人へのコストが多い=チャンネル数が多い補聴器が高い)

②補聴器の雑音抑制機能

「補聴器を着けると雑音がうるさい」という話はよく耳にするかと思います。

最も高く高性能の100万円台の補聴器を装用したとしても雑音が「0」にはなりません。

一口に雑音といっても色々な種類がありますが、聴力の低下によって聞こえが下がってしまっている状態を補聴器でフォローすると会話音以外の音も大きくなり、これがうるさかったり、煩わしく感じてしまう方がいらっしゃいます。

(「会話音だけ」を集音する補聴器はありません。)

そこで活躍するのが雑音抑制機能です。

「一定の周波数の一定の音」が補聴器に入ってきた場合、補聴器はその音を雑音と捉えて増幅を抑制します。

(例 空調のサーという音)

また、高性能の機種になると百貨店の地下街や居酒屋での雑多なワイワイガヤガヤといった変調的な音を抑える機能をもちます。

      

高性能補聴器 各機能が「強」まで有り

一般補聴器 各機能が「中」「弱」「オン」のみ

高性能補聴器は雑音抑制が「オフ~強・環境抑制」まで選べるのに対し、一般的価格の補聴器は「オフ~中」までしか選べません。

その他の機能も高性能の補聴器に比べると精度が低下します。

*雑音抑制は強ければ必ず良いというわけではありません。

 あまりに強いと小声での会話も抑制をかけてしまい、聞こえの低下につながります。

 ですので、使用者の慣れ具合、使用環境によって選択できるようになっています。

③補聴器の指向性

基本は無指向性といった形で装用者の前後左右あらゆる方向から音をとります。

この状態だと色々な音は聞こえますが、前から話しかけられているのに横方向の別グループの会話がうるさくて聞こえない等の状態が出てきます。

手持ちのマイクをインタビューをする相手に向ければ、周囲の音は抑えられ相手の声が良く聞こえるようになります。

補聴器内部でマイクを前方(特定方向)に向けるように音の入力方向を調整することを補聴器の指向性といいます。

一般的な補聴器は無指向性、指向性を状況に分けて自分で設定を変えることで対応します。

高性能補聴器はこの設定変更を補聴器自らが周囲の音環境を認識し、自動で行います。

また、指向性をさらに聞こえる範囲を絞ることで、より周囲の騒音を抑え、相手の声をクローズアップする機能もあります。

      

高性能補聴器 指向性が4パターン有。自動切換え。

一般補聴器 指向性が2パターンのみ。

まとめ

今回は補聴器の価格差の元となる代表的な機能を紹介させていただきました。

実際には上記の機能だけでなく、様々な機能の差、加えて保証制度等にも一部差があるものもあります。

高性能、高額の補聴器が優れていることは間違いありませんが、だれもが高性能の補聴器を使用する必要があるかということに関しては、必ずしもそうではありません。

聞こえ方に関する満足度、雑音等に関する許容度、補聴器の使用環境は使用者によってそれぞれ異なります。

使用する方の要望、満足度に沿う補聴器を使用していただくことが最も重要です。

中には集音器や通信販売の補聴器でも大満足という方もいるかと思います。それはそれで使用者本人が納得して使用しているのであれば何ら問題はないかと思います。(音量上げすぎには注意)

どちらにしても、まずは補聴器を実際に使用してみないことには始まりません。

当店では2週間の補聴器レンタルも行っております。

まずはお試しから補聴器を始めてみて、実際にご自身の耳で体感いただくことをお勧めいたします。

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